色覚関連事件についてのテレビ報道に意見を述べました
井上清三
8月12日のお昼前何気なくテレビニュースを見ていたら、びっくりするようなニュースが流れていました。色覚障害のため自動車免許が取れないので、他の知人に依頼して不正に自動車免許を取得したという事件。その事件で僧侶を含む3人が逮捕されたというものでした。「色覚障害のため自動車免許が取れない」と堂々とニュースで言っているのには驚きました。自動車免許取得にあたっての色に関する条件は、「信号を認識できること」だけで色覚障害に対しての制限はありません。それで即、私が確認したテレビ朝日とTBSに下記の文章をメールで送りました。
昼前のニュースで、「色覚異常」のため不正に自動車免許を取得したという事件が流れていました。このままでは、「色覚異常者は自動車免許を取得できない」という風に視聴者に受け取られてしまいます。自動車免許取得に関して制限はありません。もしかしたら容疑者の勝手な思い込みによるものではないでしょうか。色覚異常当事者は、このニュースを見てびっくりしています。色覚異常は制限されていないことを何らかの方法で提示願います。あのままでは、「色覚異常は自動車免許を取れない」という風評を散らしかねないです。50代以上の当事者は、こういう風評が吹き荒れていた時代を過ごし、自分で勝手に「自動車免許は取れない」とか「医者や教員にはなれない」と思い込んでいる人が多いです。こういう報道を通して、またしても以前のような風評が広がることを懸念しています。
日本色覚差別撤廃の会 井上清三
ネットを見てみると、この事件についての報道は、時事通信社からの配信のようで、こちらにも同様のメールを送りました。
夕方のテレビ朝日のニュースを確認したら、同じ事件が報道され、「色覚障害のため自動車免許を取れない」から「信号機の色を見分けられないために免許を取ることができないと考え」に変更されていました。
気づいたら即意見を述べることは有効であると思いました。できれば、「自動車免許取得には色覚制限はない」と言ってほしかったですね。
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